この11月9日、いよいよ待ちに待った伊勢正三さんのベストアルバムが発売になります!
かぐや姫のメンバーだった時代から45周年、名曲がいっぱい収録されています。
YouTube : 伊勢正三 ALL TIME BEST ALBUM トレーラー映像
伊勢さんの歌声とともに、いろんな時代のいろんな思い出がよみがえるファンも多いことでしょう。
思えば、かぐや姫、風などのグループでのベストアルバムはあったのですが、今回は自身初ということで、一般的にはあまり知られていない隠れた名曲などもありそうですね。
そこで、伊勢正三さんの簡単な紹介とともに、愛娘MICHIKAさんのことについても触れてみたいと思います。
伊勢さんの数々の名曲
伊勢正三さん・・・とお名前だけ言っても、30代までの方はあまりご存知ない方も多いかもしれません。
代表曲と言えば、やはり「なごり雪」になるかと思います。
と言っても、思い浮かぶのはイルカさんでしょうか。
dailymotion : 「なごり雪」 イルカ
1975年11月、伊勢さんの作詞・作曲した「なごり雪」をイルカさんがカバーし大ヒットしました。
当時のオリコンの集計では55万枚近いセールスを記録し累計売上は80万枚に達したそうです。
YouTube : 「なごり雪」 かぐや姫
他にもカバーしている方も多いですが、代表的なのはやはりイルカさんですが、実は作曲したのは伊勢さんで、かぐや姫時代にさかのぼります。
当時、かぐや姫が歌っていた「なごり雪」は、透きとおるハーモニーとなんとも優しく穏やかに包み込むような歌声の中にも見送る人(この場合は男性かと思われます・・・)のせつない気持ちがよく伝わってくるようで、イルカさんとはまた違った温かみを感じるものでした。
ぜひ一度お聞きしてみてはいかがでしょうか?
YouTube : 「なごり雪」 伊勢正三
「なごり雪」は、2013年に日本気象協会が選定した「季節のことば36選」に、3月のことばの一つとして選ばれました。
これを知った伊勢さんは 「ものすごくうれしかった。実はこの曲を発表した当時、なごり雪という言葉は存在しなかった。
勝手にこんな言葉を作られては日本語の乱れを助長する。「名残の雪」に変えたらどうだとまで言われた。
作り手としては「の」はどうしても入れたくなかった。曲はヒットしたがモヤモヤは残った。
あれから40年近くたって気象協会の<季節のことば>に選ばれたと聞き、胸のつかえが下りた気分」と語っています。 Wikipedia参照
「名残の雪」にしたくなかった理由は!?
伊勢さんはインタビューで
「自分では不思議な作品としか言いようがない。20歳から21歳になりかけのときに作った作品だけど、今、50歳を過ぎて知識も増えたけれど、ことばで負けている。
ある人が言っていたけれど、「なごり雪」ということばは日本語に無いのだそうだ。でも、降っては解けていく積もらない雪、北の国の雪ではなく大分の雪を表すのに「なごり雪」ということばほどぴったりとしたものは無い。
その人は、今では「なごり雪」ということばは定着したとも言っていた。やはり、「なごり雪」は僕にとって奇跡のような作品なのだ」 引用 : Web 相鉄瓦版
と語っています。
もちろん、他にもいろいろ作曲しており、心に染みる穏やかなメロディーを綴った曲、日常のシチュエーションを描いた曲や、ノリのいいアップテンポの曲など、伊勢さんの優しさあふれる穏やかな笑顔からはちょっと想像しにくい意外な曲もあります。
かぐや姫時代は、「22才の別れ」「置手紙」、風時代には「ささやかなこの人生」「あの唄はもう唄わないのですか」など、今聞いてもその歌詞が心にキュンとくる気がしますし、「海風」などはイントロのギターの音色に思わず引き込まれます。
かぐや姫時代
YouTube : かぐや姫/22才の別れ(ライブ)
dailymotion : 置手紙
風時代
YouTube : 風/22才の別れ
かぐや姫の伊勢正三さんと、猫の大久保一久さんの
フォークデュオ「風」のデビューシングルです。
1975年2月5日にリリースされ、オリコンチャートでは売上70.8万枚、オリコン年間チャート7位。
YouTube : あの唄はもう唄わないのですか
「風」の2枚目のシングルで、オリコン最高位は24位。
YouTube : ささやかなこの人生
風の3枚目のシングルで累計売り上げは約21万枚。
YouTube : 「海風」
4枚目のアルバム『海風』の1曲目に収録されている曲。
ソロ時代
YouTube : 「ほんの短い夏」
1993年に放送されたオムニバス形式のドラマ『泣きたい夜もある』の主題歌です。
たまたま耳にした曲に感動して、誰の作曲か調べてみたりすると、伊勢さんだったりしませんか?
自分にも当てはまるような心情がそこに感じられますよね。
ずいぶん前に発表された曲も、今でも思わず耳を傾けてしまい、懐かしさとともに、改めてその感性に心惹かれてしまうようです。
伊勢さんの経歴
伊勢正三
1951年11月13日
大分県津久見市出身
高校に入ってから南こうせつさんと知り合い、それが縁でかぐや姫として活躍するようになります。
ジャケット左から伊勢さん、南こうせつさん、山田パンダさんです。
そこからさらに風というグループを結成し、その才能をどんどん発揮していくのですが、穏やかに心に残るような曲が多いせいか、じっくりと人々の心に浸透して、ファンを魅了していきます。
1979年に「風」が活動休止しソロ活動をはじめます。
そんな中、同年代にシンガーソングライターとして活躍していた古谷野とも子さんと縁を結び、娘さんが生まれました。
伊勢さんとMICHIKAさん
伊勢さんの娘 MICHIKAさんです。
伊勢 未知花(いせ みちか)
東京都出身
1981年1月8日生まれ
伊勢さんとのデュエットをきっかけに、歌手デビューするとのことですが、すでに女優デビューしているようで、お母さんに似たその上品な美しさはお墨付きのようです。
2008年に大林宣彦監督の映画『その日のまえに』に出演されています。
YouTube : 『その日のまえに』予告編
映画の初日舞台挨拶ではウッチャンナンチャンの南原清隆さん、永作博美さん、筧利夫さん、たちと出席されています。
MICHIKAさんは後列左から3人目の女性です。
映画では安藤美紗という女性を演じています。
2015年10月にリリースされている童謡アルバム「あからんくん」では伊勢さんに似た穏やかな優しい声で、父娘のハーモニーを聞かせてくれます。
YouTube : 「あからんくん」
作詞家・松本一起さんと伊勢さんがプロデュースを手掛けました。
よみがえる懐かしい歌声
娘さんとのデュエットも実現した伊勢正三さん。
昔と変わらぬ優しい穏やかな笑顔のままですが、最近、少し声が変わって、昔の深みのある穏やかな声はなかなか聞けなくなったというお話もあります。
ですが、今回のアルバムでは、当時の想いとともにその歌声も再び聴けそうです。
そんな往年のファンにはタマラナイ、この伊勢さんのベストアルバム。
YouTube : ALL TIME BEST ALBUM トレーラー映像
ぜひ、もう一度聴いて、あの頃の甘酸っぱい想い出や切ない思いを胸に、懐かしさとともに、新たな気持ちでスタートするきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
娘さんの今後のご活躍を期待するとともに、もちろん、伊勢さんにもステキな笑顔のまま、心に沁みるステキな曲を提供していただきたいですね。